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 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

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【原 著】
Pump twinは正常核型を,無心体児は11トリソミーを示した無心体双胎の1例


山下 英子, 石川 智則, 渡辺 真夕, 蛭川 純子, 湯原 均, 阿部 史朗, 猪俣 吉廣, 宇野 雅哉**, 稲坂 織恵**, 宮坂 尚幸**, 麻生 武志**
都立大塚病院産婦人科
**東京医科歯科大学産科婦人科学教室


 無心体双胎妊娠でのpump twin(無心体ではない方の児)の周産期死亡率は50%以上と予後が不良であるが,私達は妊娠29週で生児を得られた1例を経験した.母は31歳の初産婦で妊娠26週時に無心体双胎と診断された.この時のpump twinの心機能に異常はなく,成長も認められていたが,その後の急激な無心体の増大とそれに伴う切迫早産症状の悪化のため,妊娠29週5日に腹式帝王切開術を施行した.pump twinは男児1204 g,心機能異常はなく,日齢75に退院となった.無心体は2720 gで,Dasの分類ではAcardius Ancepsに相当した.無心体双胎pump twinの周産期死亡原因はほとんどが心不全であるため,胎児の心機能を評価しそれに基く適切な分娩時期の決定が重要である.また本例は,胎盤が一絨毛膜二羊膜であったにもかかわらず,染色体検査で健常児は46,XY,無心体は47,XY,+11であった.すなわち,一卵性双胎でありながら,両児は異なった核型を示した.これは受精後,2個体分離以前の染色体不分離や性染色体の欠失による発症と推測された.

Key words:Acardius anceps, 11 trisomy

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(4) 353-357, 2001


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