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【原 著】
子宮体部に限局した漿液性腺癌,明細胞腺癌5例の臨床的,病理組織学的検討


比嘉 佐和子, 市川 喜仁, 佐藤 豊実, 沖 明典, 角田 肇, 吉川 裕之
筑波大学臨床医学系産婦人科


 子宮体部に限局した漿液性腺癌の2例,明細胞腺癌の3例を経験した.両組織型とも進行例が多いと報告されているが,我々の経験では漿液性腺癌の50%(2/4),明細胞腺癌の60%(3/5)がI期例であり,I期例により注目すべきと考えられた.臨床的検討では,全例が閉経後に発症し,主訴は不正性器出血であった.既往歴や合併症に特記事項はなく,また全例で腫瘍マーカー(CA125,CA19-9)は正常値であり診断には役立たなかった.手術は準広汎子宮全摘術(1例のみ腹式単純子宮全摘術),両側付属器切除術,骨盤リンパ節郭清術が施行され,1例には傍大動脈リンパ節郭清術と放射線治療が追加された.現在までに,再発,転移を認めた症例はない.病理組織学的検討では,漿液性腺癌はIa期,Ib期に,明細胞腺癌はIa期,Ib期,Ic期に分類され,漿液性腺癌Ib期と明細胞腺癌Ic期の2例に脈管侵襲を認めた.I期の漿液性腺癌,明細胞腺癌では,筋層浸潤と脈管侵襲が予後の指標として重要と報告されており,脈管侵襲を認めた症例では長期間にわたる厳重なフォローアップが必要と考えられる.

Key words:Endometrial carcinoma, Serous adenocarcinoma, Clear cell adenocarcinoma, Stage I

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(4) 381-385, 2002


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