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【原 著】
婦人科癌におけるネダプラチンの有効性について


松本 直樹, 松本 隆万, 石塚 康夫, 杉浦 健太郎, 篠崎 英雄, 西井 寛, 渡辺 明彦, 落合 和彦, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学附属青戸病院産婦人科
東京慈恵会医科大学付属病院産婦人科


 ネダプラチン(NDP)は,低い腎毒性と,高い抗腫瘍効果を目指して合成された白金製剤である.今回我々は1998年11月〜2001年1月の期間において,29〜75歳の進行例,再発例を含む婦人科癌40例(卵巣癌22例,子宮頸癌12例,子宮体癌3例,子宮肉腫2例,外陰癌1例)を対象としNDPによる単剤および多剤併用化学療法を施行し,卵巣癌,子宮頸癌,子宮体癌においてそれぞれ38.4%,45.4%,66.6%の奏効率を得た.また有害作用については,今回あきらかな腎毒性は認めず,骨髄抑制についてもgrade3以上の白血球減少を60%に認めたが,重篤なものはなかった.NDPは,シスプラチン,カルボプラチンと同様なレジメンにて使用が可能で,安全,かつ有効な薬剤であることが示された.

Key words:Gynecologic cancer, Nedaplatin, Chemotherapy

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(1) 31-37, 2003


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