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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
妊娠・その他
塩酸リトドリン投与により無顆粒球症をきたした2症例


岩田 睦1), 村山 敬彦1), 小林 昌1), 林 正敏1), 斉藤 正博1), 林 直樹2), 馬場 一憲1), 竹田 省1)2)
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター1), 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科2)


 塩酸リトドリン投与による無顆粒球症の発症は,極めて稀ではあるが重篤な副作用の一つである.原因は顆粒球成熟過程の障害といわれ,経静脈投与開始後2〜6週間で発症する.早期に診断し適切な治療を行うことで速やかな改善が期待できるが,その鑑別診断に苦慮することがある.今回我々は,塩酸リトドリン投与開始後に無顆粒球症きたした症例を提示し,診断,管理につき考察する.[症例1]34歳,0妊0産,自然妊娠.28w3d切迫早産のため塩酸リトドリン経静脈的投与開始.33w1d WBC 2100 CRP 3.8舌先端部に小水疱を認めHSV感染症を疑いアシクロビル内服を開始.その後,頚部リンパ節腫脹,全身に発疹が出現.33w6d WBC 2100顆粒球1%塩酸リトドリンによる無顆粒球症と診断し,リトドリンの投与を中止,γグロブリン,抗生剤(OTC),G-CSFの投与を開始した.34w2d前期破水.34w5d WBC 14300顆粒球59%陣痛発来し自然分娩となった.母児ともに経過は良好であった.[症例2]33歳,0妊0産,Kartagener症候群合併双胎妊娠.28w3d切迫早産のため塩酸リトドリン経静脈的投与を開始.31w3d WBC 2100 CRP 9発熱を認め,肺炎・気管支炎を疑いABPC投与開始.32w2d WBC 1400顆粒球0%無顆粒球症と診断し塩酸リトドリン中止,FMOX,IMP/CS,G-CSF投与を開始.以後症状は徐々に軽快.33w3d WBC 8500顆粒球44%.37w3d陣痛発来し自然分娩となった.母児ともに経過は良好であった.2症例を提示し,その発症機序や鑑別診断について考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 234-234, 2002


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