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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))

【一般演題】
転移性卵巣腫瘍/他
早期胃癌(m癌)によるKrukenberg tumorの一例


小出 馨子, 長塚 正晃, 柴田 哲生, 澤田 真紀, 齋藤 佳実, 市原 三義, 森岡 幹, 大久保 和俊, 木村 武彦, 岡井 崇
昭和大学産婦人科


 Krukenberg腫瘍は,消化管,特に胃の低分化粘液性腺癌の転移とされている.今回早期胃癌(m癌)が卵巣転移した稀な症例を経験したので報告する.症例は43歳,3回経妊2回経産.頻尿を主訴に内科受診したが,下腹部腫瘤を疑われ当科に平成16年1月5日紹介受診となった.月経歴・既往歴に特記事項なし.内診では子宮は後屈で正常大であるが,左附属器に可動性良好な超手拳大の硬い腫瘤を認めた.経腟超音波検査では左附属器に約10cmの充実性,一部嚢胞性の腫瘍を認めた.子宮頸部および内膜細胞診はともにclass Iであった.悪性卵巣腫瘍を疑い精査を行った.腫瘍マーカーはCA125:91.9U/ml,CA19-9:10.5U/ml,CA72-4:7.5U/ml,SCC:1.0ng/ml,AFP:3ng/ml,βhCG:<0.2ng/ml,CEA:0.7ng/mlであった.骨盤部MRI検査ではT-2強調像でhigh intensityで壁の厚い腫瘍を認めた.上部消化管内視鏡検査で胃の中分化管状腺癌,一部印環細胞癌を認めた.卵巣腫瘍(悪性の疑い)・早期胃癌(m癌疑)の診断で平成16年2月18日手術施行した.骨盤腔内には播種を思わせる所見はなく,約10cm大の表面平滑な左卵巣腫瘍であった.肉眼的には広汎性浮腫を疑った.腹水は漿液性少量であった.左付属器摘出術を施行し,腹水とともに迅速病理診断に提出した.結果は胃印環細胞癌転移,腹水にも印環細胞癌が認められた.右付属器摘出,幽門側胃切除を施行し閉腹した.術後病理組織診断は胃癌:印環細胞癌;pT1(M),ly0,pPM(−),pDM(−),pN1,pP1,pM1(OTH:bilateral ovary)であった.早期胃癌による転移性卵巣癌の報告は少ないが,文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3) 247-247, 2004


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