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 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

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【原 著】
卵巣癌との鑑別が困難であった後腹膜脂肪肉腫の1例


桑原 佳子, 羽田 智則, 仲村 勝, 石川 光也, 田中 京子, 小宮山 慎一, 鈴木 淳, 三上 幹男
国立埼玉病院産婦人科


 症例は66歳,女性.平成13年11月,腹部膨満感を主訴に近医受診.腸閉塞を指摘され保存的に治療を受けたが改善せず,MRIにて腹部腫瘤を認めたため,卵巣癌が疑われ当科紹介となった.MRIでは腹腔・骨盤内を占拠する約15 cm大の内腔不均一の腫瘤を認め,卵巣癌が疑われたが,子宮との位置関係から後腹膜原発腫瘍の可能性も考えられた.高熱,炎症反応高値を認め腸閉塞が増悪傾向にあったため試験開腹術を施行したところ,後腹膜腔より発生する腫瘤を認めた.病理組織検査にて,脱分化型脂肪肉腫と診断された.術後化学療法(Cisplatin+Ifosfamide)5クールを施行し,術後1年10か月を経た現在まで再発所見を認めていない.

Key words:dedifferentiated liposarcoma, retroperitoneal neoplasma

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(4) 431-435, 2003


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