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【症例報告】
切迫早産治療中に発症した母児間輸血症候群の1例


印出 佑介*1, 菊池 芙美*1, 朝倉 禎史*1, 五十嵐 健治*1, 茆原 弘光*1, 渡辺 美千明*1, 黒瀬 圭輔*1, 鴨井 青龍*1, 竹下 俊行*2
*1日本医科大学千葉北総病院女性診療科・産科
*2日本医科大学付属病院女性診療科・産科


 症例は25歳,0回経妊0回経産.既往歴や家族歴に特記事項なし.自然妊娠.血液型はB型RhD陽性,不規則性抗体は陰性.妊娠28週より切迫早産で塩酸リトドリンおよび硫酸マグネシウム併用の陣痛抑制管理下にあった.妊娠34週3日で胎動減少を自覚し,胎児心拍数陣痛図でsinusoidal patternを認め,BPS低値のためnon-reassuring fetal statusの適応で緊急帝王切開術を施行した.児は2,382 gの女児でApgar scoreは1分値8点,5分値8点,臍帯動脈血pH 7.282.四肢皮下浮腫と全身性皮膚蒼白を認めた.胎盤は全重量682 g,浮腫状かつ脆弱で単発性胎盤内血腫を認め,病理学的に絨毛間血腫と新旧性梗塞巣を散見した.血液検査で母体血HbF 9.0%,AFP 36,367.0 ng/mL,新生児血Hb 4.5 g/dLと異常値を認め,慢性型の母児間輸血症候群と診断した.児は輸血を含む集学的治療により神経学的後遺症や成長発達異常を認めず経過している.
 自験例では(1)緩徐な母児間輸血病態の進行がplacentofetal hydropsを惹起し,胎盤変性による陣痛発来機序が働いた一方で,(2)陣痛抑制剤はその生理的反応に拮抗して妊娠期間を強制的に延長する結果,病態増悪を招いた背景が推測された.陣痛抑制剤の投与中は本病態を考慮する必要がある.

Key words:Fetomaternal transfusion, Threatened premature delivery, Sinusoidal pattern, Alpha-fetoproteins, Fetal hemoglobin

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(4) 323-327, 2008


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