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【症例報告】
Benign multicystic peritoneal mesotheliomaの一例


錦見 恭子, 大見 健二, 西脇 哲二, 岩崎 秀昭
千葉市立青葉病院産婦人科


 今回我々は,Benign multicystic peritoneal mesotheliomaの一例を経験したので報告する.症例は44歳.前医にて婦人科検診を受診した際,卵巣腫瘍が疑われ,当科紹介受診となった.MRI検査では子宮周囲を埋め尽くすような多房性嚢胞性病変を認めた.卵巣腫瘍,腹膜偽粘液腫あるいはリンパ管腫等が疑われ,手術となった.開腹所見では子宮,両側卵巣,虫垂は正常であり,腹腔内の壁側腹膜・ダグラス窩および大網に3 mmから4 cm大の嚢胞が多発性にみられ,腹腔内を埋め尽くしていた.嚢胞の内容液は無色透明漿液性であった.腫瘍摘出術と大網部分切除術を行った.組織学的には,扁平あるいは立方状の異形の乏しい細胞が一列に配列していた.免疫組織化学染色ではCytokeratin陽性,EMA陰性,HBME-1陽性,Calretinin弱陽性であり,Benign multicystic peritoneal mesotheliomaの診断となった.術後1年経過し再発徴候は認めていない.骨盤内の多房性嚢胞性病変を認めた際は,卵巣腫瘍・腹膜偽粘液腫・リンパ管腫のほかに当疾患も鑑別診断の一つとして考慮する必要があると考えた.

Key words:mesothelioma, benign, cystic masses

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(1) 21-25, 2009


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