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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(2)
Eisenmenger症候群合併妊娠の1例


羽田 智則, 田中 守, 川口 牧子, 上野 和典, 谷垣 伸治, 末岡 浩, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應義塾大学産婦人科


【緒言】Eisenmenger症候群(ES)は周産期死亡率が30〜50%と非常に高く,妊娠・出産は禁忌といわれている.今回我々はNYHA3〜4度の重度なESを有する患者の妊娠分娩管理を経験したので報告する.【症例】29歳,0経妊0経産.【既往歴】6歳でVSDを指摘されるも放置.【経過】平成12年の健康診断にて不整脈を指摘.精査にて肺高血圧症,ESと診断されるも放置.平成13年,他院にて妊娠12週と診断され,人工妊娠中絶を薦められるも拒否.妊娠18週,妊娠継続の強い希望から当院初診し,妊娠27週,管理目的にて入院となった.入院時,心臓超音波断層法上Large VSD,Balanced Shunt,肺動脈圧110mmHg,QP/QS1.9,動脈血液ガス検査はpH7.486,pCO2 26.0Torr,pO2 56.9Torr,安静時SpO2は89〜93%であった.胎児発育は軽度の子宮内胎児発育遅延を認めたが,胎児状態は良好であったため,安静および酸素投与の方針とした.妊娠30週0日,肺高血圧症が増悪傾向を示したことから,帝王切開術を持続脊椎麻酔下に施行した.術前に胎児肺成熟を期待してステロイド投与を行い,術前後に抗凝固療法を施行,血圧変動の抑制に特に留意した.児は1260g,Apgar scoreは1分値3点,5分値8点,臍帯血pH7.408であった.術後,患者は安静時SpO2の低下を認めたが,術後12日目に退院した.【考察】本症例では,重度なES合併妊娠であったにもかかわらず,他科との連携を含めた厳重な周産期管理により母児ともに良好な結果を得ることができた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 238-238, 2001


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