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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
周産期
子宮外妊娠に対する経腟的Methotrexate局注療法の成績


藤田 一博, 川内 博人, 武井 英理子, 石川 雅一, 西島 正博
北里大学医学部産婦人科


 子宮外妊娠は,従来開腹手術や腹腔鏡などの外科的対応により治療されてきたが,侵襲の大きさや治療後の妊孕性の温存が問題となる.当科では,妊娠週数や血中hCG値と超音波所見との比較から子宮外妊娠を疑った症例に対しては,破裂や腹腔内出血などにより循環動態の悪化や腹膜刺激症状を認める例,あるいは子宮外に胎児心拍動を認めるような例を除いて,待機的管理を第一選択としている.しかし,子宮内容除去術後48時間目の血中hCG値が,術前値と比較して上昇または低下率が10%以下の症例は待機的管理の適応とならないことを報告してきた.このような症例に対しては,経腟的Methotrexate(以下MTX)局注療法を施行している.今回我々は,1997年1月から2000年12月までの間に,MTX局注療法を施行した46症例の治療成績について検討したので報告する.投与方法は経腟超音波ガイド下に,21Gロングエラスター針を使用し腫瘤内にMTX25〜40mgを2〜4日間隔で平均2.4回投与した.保存的治療に成功した症例は,46例中42例(91.3%)で,経過中に腹腔内出血の急激な増加などにより腹腔鏡などの外科的対応を必要とした症例が4例(8.7%)認められた.MTX投与後の副作用は,肝機能障害が2例(4.3%),白血球減少が1例(2.2%)に認められた.また,治療後に施行した子宮卵管造影検査の結果,患側卵管の疎通性は20例中17例(85%)に認められた.以上のように,子宮外妊娠に対する治療法として従来のような外科的対応に加え,より侵襲が少ない,経腟的MTX局注療法が有効な手段の1つと成りうることが示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 315-315, 2001


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