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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
リプロ
「遺伝・胎児異常」の診療に関する自己評価―筑波大学の場合


宗田 聡, 濱田 洋実, 吉川 裕之
筑波大学産婦人科


【目的】筑波大学では,遺伝相談や胎児異常の診断と管理等を目的に,「遺伝・胎児異常外来」を開設し診療を行ってきた.今回その受診者とその後の管理について検討し,「遺伝・胎児異常」の診療に関して自己評価することを目的とする.【方法】レトロスペクティブスタディーとして1994年1月から2000年12月までの7年間に当外来を受診した全患者を対象に検討した.【成績】当外来の初診患者は7年間で計1,749名であり,胎児染色体異常に関する遺伝相談目的の患者が半数以上を占めていた.残りの多くは胎児疾患が疑われた患者であった.当外来で羊水染色体検査は1,035例に行われた.このうち46例が異常結果であり,その中では常染色体トリソミーが30例と最も多かった.一方,胎児疾患は,中枢神経系疾患や心疾患をはじめその種類は非常に多岐にわたり,出生前から小児科・小児外科や脳神経外科との連携を必要とする疾患も少なくなかった.胎児胸腔―あるいは胎児膀胱―羊水腔へのシャントチューブ留置や胎児輸血,経母体薬物投与などの胎児治療が積極的に行われ児の予後改善が得られた.一方,非免疫性胎児水腫や四肢短縮型小人症など,結局のところ予後改善の得られなかった症例も少なくなかった.【結論】遺伝への関心の高まりと妊婦の高齢化,出生前診断学や遺伝医学の進歩により,このような外来を受診する患者は今後も増加すると考えられた.専門職によるカウンセリングやプレネイタル・ビジット(出産前小児指導)を含む産科・小児科・小児外科の密接な連携診療体制が,これら母子にとって非常に重要であり,今後も積極的に「遺伝・胎児異常」の診療に取り組む必要があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 317-317, 2001


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