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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
腫瘍
MRIによる子宮内膜癌術前診断の問題点


池田 禎智, 鹿沼 達哉, 高橋 佳容子, 小澤 克典, 浅見 哲司, 井上 京子, 五十嵐 茂雄, 中村 和人, 峯岸 敬
群馬大学医学部産婦人科


【目的】子宮内膜癌の術前筋層浸潤度の評価は,リンパ節転移の可能性の推定や頚部浸潤の有無による術式の決定に重要である.MRI診断と手術摘出標本とを比較検討し,正診率および評価限界について検討することを目的とした【方法】過去3年間に当科で手術を行った子宮内膜癌症例36例について,術前MRI画像および摘出物の病理組織診断について検討した【成績】MRIで筋層浸潤aと診断され,手術標本でaであった症例は3/8(37.5%),bであったもの4/8(50%),cであったもの1/8(12.5%)であった.MRIでb,摘出物でaは1/15(6.7%),bは12/15(80%),cは2/15(13.3%)であった.MRIでcと評価され,摘出物でaであったものは0,bは4/11(36.3%),cが7/11(63.7%)であった.MRIでdと診断した1例は摘出物ではcであった.頚部筋層浸潤はMRIで陽性と診断された症例は6例で摘出物でも陽性であったものは4例(66.7%),【結論】MRIによる筋層浸潤度評価の正診率は22/35で62.9%であった.筋層浸潤度bの評価は80%正しく評価されたが,aの診断は62.5%が誤りであった.junctional zoneの途絶や消失だけで筋層浸潤の有無を診断するには限界があることが示された.頚部筋層浸潤は有無だけなら66.7%正診されたがaかbかの診断は必ずしも一致しなかった.MRI診断の精度は初期病変を正しく評価するには限界があり,リンパ節郭清を省くなどの縮小手術を計画する場合には注意が必要であると判断された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 319-319, 2001


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