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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
腫瘍
上皮性卵巣癌におけるHER-2/neu蛋白過剰発現と化学療法抵抗性との相関


佐々木 直樹1), 喜多 恒和1), 藤井 和之1), 中田 英之1), 松田 秀雄1), 高野 政志1), 平田 純子1), 津田 均2), 菊池 義公1)
防衛医科大学校産婦人科1), 防衛医科大学校病理学第二2)


【目的】乳癌におけるHER-2/neu蛋白過剰発現の頻度は25〜30%とされ,このような症例は予後不良例が多く,HER-2/neu蛋白の過剰発現は独立した予後因子であることが知られている.今回我々は上皮性卵巣癌におけるHER-2/neu蛋白過剰発現の頻度及び化学療法抵抗性との相関を検討した.【方法】当科において初回手術及び術後化学療法を施行し,主としてSLOにて病変を評価できた上皮性卵巣癌38例を対象とした.臨床進行期は1期6例,2期8例,3期21例,4期3例であった.組織型の内訳は漿液性腺癌17例,類内膜腺癌14例,明細胞腺癌7例であった.初回化学療法は1995年までの症例についてはCAP療法が主体であったが,それ以降の症例については漿液性腺癌及び類内膜腺癌に対してはTJ療法を,明細胞腺癌に対してはCPT-P療法が施行された.HER-2/neu蛋白の免疫組織化学染色は,パラフィン固定標本を用いてABC法で施行した.【結果】HER-2/neu蛋白が過剰発現していた症例は38例中5例(13%)であった.PDと診断された症例は8例であったが,このうち3例(38%)においてHER-2/neu蛋白の過剰発現を認め,発現を全く認めないものは1例のみであった.一方CRと診断された症例は20例であり,このうち2例においてHER-2/neu蛋白の過剰発現を認めたが8例(40%)において発現を全く認めなかった.予後との相関においてもHER-2/neu蛋白が過剰発現している群は予後不良例が多かった.【結論】HER-2/neu蛋白の過剰発現は化学療法無効例に多く認められた.HER-2/neu蛋白過剰発現は卵巣癌の予後因子となりえることが示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 321-321, 2001


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