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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍(3)
進行子宮頚部扁平上皮癌(2,3期症例)に対する術前動注化学療法の治療成績


小菅 陽子, 小林 浩, 平嶋 泰之, 大井 豪一, 西口 富三, 鈴木 美香, 小林 隆夫, 金山 尚裕
浜松医科大学産婦人科


【目的】進行子宮頸癌に対する治療において術前動注化学療法(NAC)は腫瘍のdown staging,down sizingをもたらし予後改善に寄与することが期待されている.当科でも1989年以降NACを導入してきたが今回その治療成績について検討した.【方法】対象は1989年〜2000年にNACを施行した子宮頚部扁平上皮癌2,3期症例34例(2期15例,3期19例,NAC群)である.Controlは,NAC導入前の連続した子宮頚部扁平上皮癌2,3期症例156例(2期92例,3期64例,Historical Control;HC群)とした.NACはPt製剤単独,またはPtを含む多剤併用にて両側内腸骨動脈より1〜3コース施行した.尚,このStudyを施行するにあたり,学内の倫理規定に準拠し検討を行った.【成績】平均観察期間はNAC群:40.9±25.6カ月,HC群:71.6±40.3カ月.臨床進行期細分類,組織型,主治療の内容においてNAC群とHC群では差を認めなかった.全体の累積5年生存率はNAC群71.9%,HC群70.9%と同等であったが,2期症例ではNAC群92.9%,HC群75.9%(p=0.26)と有意差はないが,NAC群に予後良好の傾向を認めた.しかし,3期症例ではNAC群45.6%,HC群63.4%(p=0.36)と有意差はないが,NAC群は予後不良の傾向であった.この原因として2期症例では93.3%(14/15)に手術施行が可能であったのに対して,3期症例では15.8%(3/19)しか手術が施行できず,また,手術施行例全例生存しており,手術施行可能か否かが予後に関連があると思われた.【結論】当院における治療成績からは2期症例におけるNACの有用性が示唆されたが,3期症例に対する治療方針としては化学療法併用放射線療法も含め,更なる検討が必要と思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 123-123, 2002


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