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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
卵巣悪性腫瘍(4)
進行卵巣癌における術前CT,MRI検査の進行期診断への有用性


杉本 雅樹1), 市川 喜仁1), 椎名 博子1), 沖 明典1), 角田 肇1), 田中 優美子2), 吉川 裕之1)
筑波大学産婦人科1), 筑波大学放射線科2)


【目的】近年,進行卵巣癌の標準治療として術前化学療法(NAC)の導入が検討されているが,その場合には画像による正確な進行期診断が不可欠である.今回,進行卵巣癌の術前CT,MRI所見と開腹所見を比較し,進行期診断における画像検査の精度を検討した.【方法】最近5年間に,CT,MRIの腹腔内所見から卵巣癌III期以上(T3)と診断され,その後開腹手術を行った33例を対象とした.進行期診断は画像所見のみで行い,細胞診または組織診の情報は加味しなかった.画像上の腹腔内播種は,1)腹膜肥厚のみ,2)10mm未満,3)10〜20mm,4)20mm以上の4段階で評価した.画像所見から診断した進行期と,開腹所見から決定した進行期を比較した.さらに,画像上の腹腔内播種の大きさを4段階に分け,進行期診断における各々のpositive predictive value(PPV)を検討した.【成績】33例中,術後に卵巣癌III期以上と診断されたのは30例(91%)であった.正診できなかった3例は,卵巣癌Ic期,広間膜原発平滑筋腫,Meigs症候群を伴った卵巣充実性腫瘍だった.卵巣癌に限れば,31例中30例(97%)で,術前後の進行期診断が一致した.また,腹腔内播種の大きさによる進行期診断のPPVは,1)100%(4/4),2)100%(5/5),3)66%(2/3),4)100%(19/19)であった.【結論】術前CT,MRIによるT3の所見は,腹腔内播種の大きさにかかわらず開腹所見を正確に反映していた.NACを進行卵巣癌の標準治療として導入する際に,CT,MRI情報による進行期診断の信頼性は高い.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 130-130, 2002


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