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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
良性腫瘍(3)
特異な画像所見を呈した傍卵巣成熟奇形腫の一例


青木 成直子1), 香西 洋介1), 小林 陽一1), 大熊 克彰1), 近藤 春裕1), 佐藤 聡二郎1), 斉藤 寿一郎1), 木口 一成1), 齋藤 馨1), 石塚 文平1), 田所 衛2)
聖マリアンナ医科大学産婦人科1), 同病理2)


【症例】61歳,4経妊2経産の主婦,50歳閉経【主訴】下腹部腫瘤を指摘【現症】平成13年3月,近医を感冒にて受診時に下腹部巨大腫瘤を指摘され,当院を紹介受診となる.初診時,下腹部に成人頭大の腫瘤を触知し,卵巣腫瘍が疑われた.超音波検査上,単房性でややhyperechoicな球状の浮遊物をともなった腫瘤を認めた.腹部CT上は,骨盤腔内に内部に小さい石灰化を伴った,均一な低吸収腫瘤陰影を認めた.MRIでは,腫瘤内部にT1で高信号,T2で淡い低信号を呈する,脂肪抑制されない類円形病変を認めた.術前の腫瘍マーカーでは,異常は認めなかった.平成13年6月1日,卵巣腫瘍の診断にて腹式子宮全摘出術及び,両側付属器切除術を施行した.開腹時,腫瘤は右卵巣付近の広間膜から発生しており,腫瘤内容は,泥状の液体成分と共に毛髪と球状の脂肪塊が多数認められ,子宮及び両側卵巣は正常大であることから,右傍卵巣腫瘍と考えられた.病理診断は,mature cystic teratomaであった.卵巣成熟奇形種は,その発生母地から多彩な画像所見を呈することが知られており,今回のような多発するfloating debrisを伴った成熟奇形種の報告は極めて稀である.奇形種は画像上,脂肪成分が描出されることが特徴であるが,今回の症例のように画像上,明らかな脂肪成分が描出されない場合でも本腫瘍を念頭に置く必要があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 137-137, 2002


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