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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
周産期偶発合併症(2)
帝王切開後MRSA感染症治療中に中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹を
併発した1例


國重 浩二, 谷内 良成, 三宅 秀彦, 横田 明重, 中井 章人, 越野 立夫, 荒木 勤
日本医科大学産婦人科


 TEN型薬疹は,広範な皮膚の表皮全層が壊死に陥る最重症型の薬疹で,死亡率20〜30%といわれている.今回帝王切開後にMRSA感染症を生じ,その治療中にTEN型薬疹を発症した症例を経験したので報告する.症例は25歳,初産婦.平成13年11月2日(妊娠38週6日),他院にて前期破水および分娩停止の適応で前医にて帝王切開となった.術後1日目より39℃台の発熱を認め,ピペラシリンおよびイミペネム/シラスタチンを投与するも効果なく,平成13年11月6日(術後4日),精査加療目的で当科紹介となった.当科入院時体温は40℃,一部膿様の悪露を認め,血液検査でも白血球数17500/μl,CRP 24.2mg/dlと著明な感染兆候を示していた.前医で術後1日目に施行した膣分泌物からMRSAが検出されたため,抗生剤としてアルベカシン,スルバクタム/セフォペラゾンを選択,また解熱剤としてスルピリンを投与した.ところが術後6日に下半身を中心に紅斑が出現,臀部にはびらん面および表皮剥離を認め,Nicolsky現象も陽性であったため,TEN型薬疹と診断した.このためこれまでに施行した全ての薬物療法を中止,ステロイドおよびγグロブリン療法を施行したところ速やかに解熱,発疹も徐々に消退し全身状態も改善した.しかしパッチテストでははっきりとした原因薬剤は特定できず,チャレンジテストは危険であるため施行しなかった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 172-172, 2002


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