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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮頚部悪性腫瘍1
子宮頸部乳頭状扁平上皮癌(Papillary squamous cell carcinoma)の一例


小山 麻希子, 茂田 博行, 望月 久美, 大庭 信彰, 長田 久文
横浜市立市民病院産婦人科


 Papillary squamous cell carcinoma(PSCC)は,乳頭状増殖を示す子宮頚部扁平上皮癌のまれな亜型である.PSCCでは外向性に発育するにもかかわらず浸潤癌であることが多い特徴を有する一方,乳頭状の茎部の間質や,頚部壁内への浸潤傾向を示す場合があるため,通常の表層の生検のみで浸潤を否定することは困難であると考えられている.今回我々は,肉眼的所見,コルポスコピー所見において著明な乳頭状増殖を示し,組織学的にPSCCと診断された症例を経験したのでここに報告する.症例は55才,4経妊2経産,45才閉経.27才で虫垂炎手術の既往がある.平成13年10月より不正性器出血を認め,平成14年2月近医を受診.肉眼的に子宮頚癌が疑われ,2月18日当院紹介受診となった.子宮頚部に乳頭状に発育する直径約4cmの腫瘍を認め,子宮膣部細胞診でclassV,punch biopsyにてPSCCと診断された.腫瘍マーカーにはSCC 1.3ng/ml,CA125 9U/ml,CEA 1.0ng/mlと特に異常を認めなかった.内診上膣壁浸潤を認め,MRIでもT2強調画像にて間質に比して比較的高信号の腫瘤を認め,膣壁への浸潤が示された.CTでは明らかなリンパ節腫大を認めなかった.以上により子宮頚癌Stage IIaと診断し,3月20日広汎子宮全摘術を施行した.病理組織検査の結果はPSCC,partly invasiveであり,リンパ節への転移は認められなかったが膣壁への浸潤を認め,pT2aNR(0)M0であった.surgical marginは十分freeであったため,患者との話し合いの結果,術後後療法は施行せず,現在厳重な経過観察を行っている.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 266-266, 2002


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