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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮外妊娠・頚管妊娠
子宮温存し得た頚管妊娠の3症例


小野 恵里奈, 安達 知子, 岡野 浩哉, 橋口 和生, 松田 義雄, 太田 博明
東京女子医科大学産婦人科


 頚管妊娠は自然妊娠では子宮外妊娠の0.15%に発症するとされ,その頻度は少ないが,大出血や止血困難等により子宮全摘を余儀なくされる症例も多い.当科における過去12年間の子宮外妊娠は189例であり,そのうち頚管妊娠は3例,1.5%を占めた.その3症例は全て子宮温存できたので,その術式と経過について報告する.症例1は29歳,2経妊0経産,妊娠6週で,症例2は38歳,2経妊0経産,妊娠7週で,症例3は46歳,4経妊2経産,妊娠9週で,いずれの症例も多量出血にて当科に搬送された.内診,エコー上,頚管妊娠と診断し,頚管内に血腫を伴った胎嚢を認めた.頚管の最大横径は4.4〜5.2cmであった.十分なIC後,子宮温存手術を施行した.すなわち3症例ともに,経膣的に両側子宮動脈下行枝結紮後,頚管内掻爬を施行した.さらに症例1及び3は頚管内にバルーンカテーテルを留置し,症例1はその上方と下方に頚管縫縮術を行い圧迫止血を施行した.また,症例2はボスミン生食ガーゼを頚管内に,ヨードホルムガーゼを膣内に充填して圧迫止血した.いずれの場合も,術中,術後の出血は少量であった.また,頚管内絨毛遺残を考慮し,症例1および3はMTXの併用を行った.3症例ともに速やかにhCGは下降し,再出血は認めなかった.頚管妊娠の子宮温存法として,開腹による両側子宮動脈または内腸骨動脈結紮術や子宮動脈塞栓術などの報告がなされている.しかし,手術侵襲,再出血,妊孕性温存など,問題となる点は少なくない.今回試みた術式は早期の妊娠で,かつ頚管の腫大が軽度である場合などに限られるが,侵襲が少なく安全に施行できる方法であると考える.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 287-287, 2002


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