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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
その他1
腹腔鏡にて確定診断しえた真性半陰陽の1例


松村 好克, 明楽 重夫, 山田 隆, 竹下 俊行, 三浦 敦, 茆原 弘光, 根岸 靖幸, 荒木 勤
日本医科大学産婦人科


 真性半陰陽は男女両方の性腺をあわせ持つ稀な疾患であり,性のidentityが確立する3歳までに外性器の形成術ならびに精卵巣の摘出が必要とされている.その際,性腺の同定と卵巣と精卵巣の鑑別が重要となってくる.今回我々は腹腔鏡にて性腺の同定および組織学的診断をしえた真性半陰陽の一例を経験したので報告する.患児は2歳.帝王切開にて2626gにて出生.右大陰唇部は陰嚢様に腫大し,陰核と尿道口は離れており尿道下裂の状態であった.尿生殖洞は5mm程度存在し,尿道・膀胱と膣に分岐していたが,正常と思われる子宮膣部は確認できなかった.染色体は46XXであった.血液検査にてDHEA-S,ACTH,17-KS,レニン活性,エストラジオール,プロゲステロン,17α-OHP,テストステロンは正常域にあった.hCG負荷試験,hMG負荷試験にてエストラジオールは上昇しなかったが,テストステロンの上昇は認められた.家族は女性としての養育を希望している.手術はまず女性診療科にて腹腔鏡を施行した.子宮は認められなかったが,左側卵巣,卵管は存在した.右側は内鼠径輪に向かう血管を認め正常男児様であった.左卵巣組織を鋏切除し,術中迅速病理診断にて精卵巣ではなく卵巣であることを確認し,腹腔鏡手術を終了とした.次いで泌尿器科にて停留睾丸を摘出し,その後形成外科にて陰核形成および膣形成術を施行した.最終病理診断にても精卵巣は否定され,真性半陰陽と診断された.その後の経過においても異常は認められていない.以上より真性半陰陽の診断において腹腔鏡が有用であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 298-298, 2002


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