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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍(3)
妊娠中に子宮温存手術を施行し,生児を得た子宮頸癌の1例


松本 隆万1), 三沢 昭彦1), 中島 邦1), 高田 全1), 柳田 聡1), 篠崎 英雄1), 鈴木 永純1), 小林 重光1), 安田 允1), 田中 忠夫2)
慈恵医大柏病院産婦人科1), 慈恵医大産婦人科2)


 妊娠中に診断された悪性腫瘍に対して妊娠を継続するか,悪性腫瘍の治療を優先するか苦慮するところである.また早期子宮頸癌に対する子宮温存手術が短期の経過観察ではあるが良好な結果をえている報告が散見されている.今回,妊娠を契機に子宮頸癌と診断し,子宮頸管縫縮術及び子宮頸管切除術を行い,妊娠を継続し生児を得た1例を経験したので報告する.症例:32歳0経妊.家族歴,既往歴:特記すべきこと無し.2002年6月18日,無月経を主訴に受診.経膣超音波検査にて子宮内に妊娠4週相当の胎嚢を認めた.同日施行した子宮膣部擦過細胞診の結果がClass Vであったため,同年7月10日コルポスコープねらい組織診を行なった.組織診断にて腺扁平上皮癌,浸潤癌が疑われた.同月29日,妊娠11週5日に子宮頸部円錐切除を行い組織診断にて微小浸潤癌であり,断端部に癌を認めた.内診所見では癌は子宮頸部に限局し,MRIでは癌は描出され無かった.この時点で子宮頸癌Ib期と診断し,治療の必要性,妊娠継続に伴う危険性を患者及び家族に十分説明したうえで患者及び家族が妊娠の継続を強く希望された.同年8月9日,妊娠13週6日に子宮頸管縫縮術及び子宮頸管切除術を行った.摘出検体組織診断にて高度異形上皮,断端腫瘍は認められなかった.以後頸管長20mm前後で経過し妊娠経過に異常は認められなかった.2003年1月25日,妊娠37週3日にて帝王切開施行し,2908g男児を得た.現在外来通院経過観察中である.妊娠を契機に診断した子宮頸癌に対して,患者の強い希望があり妊娠を継続し生児を得た.文献的考察を加え,問題点について検討し報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 159-159, 2003


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