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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(3)
初回治療より21年後に胸椎に晩期再発をきたした卵巣明細胞腺癌の一例


中島 亜矢子, 宇津木 久仁子, 清水 敬生, 荷見 勝彦
癌研究会附属病院婦人科


 卵巣明細胞腺癌は,最近増加傾向にある.腹膜播種,リンパ節転移という再発形態が多く,骨転移は比較的稀である.今回,我々は初回治療後21年で,第11胸椎に転移をきたした卵巣明細胞腺癌の症例を経験したので報告する.症例は50歳.鈍痛を伴う下腹部腫瘤を主訴に昭和56年5月に受診した.経腹超音波検査で充実性部分の伴う嚢胞状腫瘍を認めた.右卵巣癌1期の術前診断で,昭和56年5月6日,単純子宮全摘術,両側附属器摘出術,大網全摘出術,虫垂摘出術を施行した.腫瘍は右卵巣原発で,直腸,ダグラス窩と癒着していた.剥離途中に腫瘍がruptureし内容液が腹腔内に流出した.術後,CDDP50mg/body,ADR45mg/body,CPM500mg/body,5FU2500mg/bodyをtotal3コース施行し,昭和57年3月2日,second look operationを施行した.手術所見は腹腔内に腫瘍を認めず,腹膜表面の生検は陰性だった.平成13年12月,背部痛が出現し,近医の整形外科を受診した.XPで第12胸椎に腫瘍性病変が指摘され,転移性腫瘍が疑われた.全身精査にて原発巣を検索したが,他部位に腫瘍を認めなかった.原発不明のまま,第11胸椎椎弓切除術,腫瘍部分摘出術が施行された.術後,第9〜12胸椎に放射線照射をtotal 40Gy/20f施行し,経過観察となった.平成14年8月,当科受診.転移性胸椎腫瘍の手術標本を検鏡したところ,明細胞腺癌であり,卵巣癌の転移と考えられた.腹腔内の再発を認めない.その後,平成14年11月には,両肺野に転移を認め,現在化学療法施行中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 170-170, 2003


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