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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
子宮筋腫
選択的子宮動脈塞栓術後の感染筋腫核に対し経腟的アプローチにより治療し得た4例


鈴木 典子1), 安藤 索1), 葉梨 秀樹1), 松本 浩範1), 伊藤 路奈1), 武者 晃永1), 岩下 光利1), 中村 幸雄1), 岡宮 久明2), 小菅 浩章2), 星合 敏久2), 佐原 雅代2)
杏林大学産婦人科1), 久我山病院産婦人科2)


 これまで我々は子宮筋腫による出血,貧血,圧迫症状などを有し,手術適応あるも開腹手術を希望せず,インフォームドコンセントを得られた者に対し,非開腹的な治療法として,両側の選択的子宮動脈塞栓術(UAE)による有効な治療成績を報告してきた.今回術前には筋層内筋腫と診断するも,UAE後感染筋腫核を経腟的に掻爬ならびにレゼクトスコピー下に切除(TCR),治療し得た4例を経験したので報告する.症例は,34歳〜45歳で未婚未経産婦1例,経産婦3例であった.いずれの症例も,主訴に過多月経を認め子宮筋腫指摘されていたが,開腹手術希望せずUAE希望にて当科受診となった.4例とも直径5〜10cmまでの筋層内筋腫を認め,2例は多発性筋層内筋腫であった.塞栓物質にはゼラチンスポンジを細切して用い,3例は当科にてUAEを施行,1例は他院にて施行した.術後経過順調にて翌日退院,外来にて経過観察となった.術後約2週間から1ヶ月外来受診時,筋腫分娩,悪臭をともなう血性帯下の増加,発熱,白血球増加,CRP陽性など炎症所見認め,3例は入院加療となった.いずれの症例にも抗生剤は無効で,胎盤鉗子による鈍的切除さらにTCRを行った.1例は外来にて胎盤鉗子により切除し,壊死性の筋腫核を排出させた.摘出筋腫の病理所見は壊死や変性の強い所見であった.4例とも速やかに炎症所見は改善し,その後筋腫の著明な縮小と症状の改善が得られた.UAE後の感染筋腫核に対し,速やかな経腟的アプローチによる切除が有効であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 180-180, 2003


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