関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
血栓塞栓症
卵管癌術後に深部静脈血栓症(DVT)を発症し,ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)と診断された一例


渡辺 美千明, 山田 隆, 里見 操緒, 土居 大祐, 八田 充子, 山口 昌子, 稲川 智子, 米山 剛一, 明楽 重夫, 竹下 俊行, 朝倉 啓文, 荒木 勤
日本医科大学女性診療科


 術後DVT治療中の抗凝固療法に使用したヘパリンにより重篤な血栓症を惹起したと考えられる抗ヘパリンPF4複合体抗体陽性の症例を経験した.患者の同意を得て報告する.【症例】73歳,2回経妊婦.下腹痛で来院.右骨盤腔に充実性腫瘍を認め,平成14年12月3日術前精査と手術目的で入院.同19日開腹,鶩卵大の右卵管癌を認めたため腹式単純子宮全摘,両側付属器切除,骨盤内リンパ節郭清および大網切除を施行.術中より間歇的下腿圧迫装置を装着,ダナパロイド(低分子heparinoid)により血栓予防.術後経過は良好で術後13日から外泊.1月4日帰室,左下肢に浮腫を認め下肢を挙上.5日,超音波診で左外腸骨静脈のDVTを疑う.白血球数6600/mm3,血小板数177,000/mm3,CRP 4.89mg/dlと上昇,FMOX 1g投与開始.翌6日,腫脹と疼痛の増悪,放射線科を受診.左総腸骨静脈分岐部から下腿静脈,腓骨静脈に至るDVTと診断,透視下に血栓除去,IVCフィルターを留置.urokinase 48万単位,heparin 12,000単位より開始.同14日,血管造影で血栓消失を確認しIVCフィルター抜去,urokinase中止.血小板は200,200/mm3,17日100,700/mm3,18日,67,000/mm3と低下.血小板時間98.2%,1.01INR,活性部分トロンボプラスチン時間32.8秒で抗凝固コントロール不良と考えwarfarin 2mgを追加.左下肢浮腫は軽減せず,放射線科再診しDVTの再発を指摘された.本症例の凝固線溶系の動態,血小板減少とHITの発症について考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 195-195, 2003


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会