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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
胎児・新生児(2)
当院における最近の腹壁破裂の2症例


安藤 昌守, 大島 乃里子, 佐々木 奈々, 根岸 秀明, 星本 和種, 浜田 佳伸, 友部 勝実, 矢追 正幸, 堀中 俊孝, 榎本 英夫, 林 雅敏, 大藏 健義
獨協医科大学越谷病院産婦人科


 【緒言】近年,超音波断層装置やMRIにより形態異常児が出生前より発見され,産婦人科のみならず,小児科,小児外科との連携により,出生直後より適切な治療が行われるようになってきた.そのため腹壁破裂症例においても,各施設で良好な予後を得られたとの報告がされている.今回我々は,他院から臀部腫瘤の疑いにて紹介され,検査の結果腹壁破裂の診断を得た症例を含む2例を経験したので報告する.【症例】症例1は妊娠32週にて超音波上臀部腫瘤が認められ,髄膜瘤疑いにて当科紹介となった.当院初診時,経腹超音波にて3.5×3.3cmの臀部腫瘤が認められ,経過観察を行っていたが,妊娠36週3日超音波及びカラードップラー施行し,臍帯以外に血流の認められない腸管の脱出を認めた.この時点で腹壁破裂が疑われ,MRIを施行し,周産期カンファレンスを経て妊娠37週3日,予定腹式帝王切開術にて児を出産した(BW2630g,Apgar Score7点→9点,女児).出生後直ちに小児外科にて全身状態の評価を行った後,同日一期的に根治手術を行った.症例2は妊娠27週3日にて腹壁破裂の疑いにて当科紹介となり,その後の超音波,MRI診断により,腹壁破裂の診断を得た.周産期カンファレンスを経て,妊娠37週0日予定腹式帝王切開術にて児を出産した(BW2408g,Apgar Score8点→9点,男児).小児外科にて出生後直ちに全身検索を行い,一期的根治術は困難との判断にて,多期的手術が選択された.【結語】今回の症例の様に脱出腸管が児臀部の方へ下がっている場合,髄膜瘤のように描写されることがあるので注意が必要である.また腹壁破裂は適切な治療により良好な予後が得られることが多く,出生前診断が重要であると考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 231-231, 2003


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