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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(1)
急激に増大し緊急手術を要した卵巣未熟奇形腫の一例


白石 眞貴, 佐々木 重胤, 佐藤 伊知朗, 池上 淳, 寺本 勝寛
山梨県立中央病院産婦人科


 【序言】卵巣未熟奇形腫は比較的若い女性に多く,治療においては妊孕性の温存についての検討が必要となる.今回我々は超成人頭大の巨大卵巣腫瘍にて入院,急激に増大し緊急手術となった卵巣未熟奇形腫の一例を経験したので報告する.【症例】19歳女性.H15年2月頃より腹部膨満感があり5月18日近医受診,巨大卵巣腫瘍にて5月20日当院紹介初診となった.腫瘍マーカーはAFP:2982.1ng/ml,CA125:228.1U/mlと高値であった.またMRIでは信号の異なる多房性嚢胞と充実成分が混在する腫瘤が認められた.5月27日精査加療目的で入院,DIPでは右軽度水腎を認め,また膀胱鏡では膀胱粘膜への浸潤は認められなかった.6月2日朝より嘔吐と下腹部痛が有り,腹部膨満も増強した為緊急開腹手術とした.巨大卵巣腫瘍は肉眼的に右卵巣原発と考えられ,大網,S状結腸,虫垂および腹壁と癒着していた.術式は右付属器摘出術とした.術後,腫瘍マーカー値は低下した.病理検査結果は未熟奇形腫(grade 2)で進行期分類は3a期(pT3aNxM0)となった.妊孕性を温存することとし,後療法としてPEP療法を開始した.【結語】卵巣悪性胚細胞腫瘍は化学療法の奏効率がきわめて高く,若年者では組織型や進行期に関わらず,妊孕性の温存を重視した治療が選択される.今回我々は術前の腫瘍マーカー値などから胚細胞腫瘍を疑い,妊孕性を温存した術式および化学療法を選択し得た症例を経験した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 301-301, 2003


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