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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
不妊・内分泌(1)
精子速度パラメータは人工授精(AIH)による妊娠予後を予測できるか―ROC曲線を用いた解析より―


鈴木 孝太, 笠井 剛, 藤江 道子, 三宅 麻喜, 鈴木 真梨子, 平田 修司, 星 和彦
山梨大学産婦人科


 【はじめに】近年,多くの施設で精子自動分析装置(CASA)が用いられ,精子の運動性を種々のパラメータで評価できるようになった.今回,人工授精(AIH)においてそれら各パラメータが妊娠予後を予測する因子となりうるか,ROC曲線(receiver operating characteristic curve)を用いて検討したので報告する.【方法】対象は2000年1月から2003年4月までに当科で施行したAIHのうち,原精液がWHOの正常基準を満たさず,CASAによるデータが完全な267周期である.精子の調整法は洗浄,Swim up法,密度勾配遠心法を用いた.処理後の運動精子濃度は精子測定用チャンバーを用いて目算し,curvilinear velocity(VCL),straight line velocity(VSL),average path velocity(VAP),hyperactivationした精子の割合についてはCASAを用いて測定した.それぞれの項目につきcut off値を設定し,妊娠成立に対する感度,特異度を計算後,ROC曲線を描いた.【結果】授精に用いた運動精子数に対する感度,特異度は共に低かった.一方,精子速度を表すパラメータの検討では,遅い速度の精子で高い特異度が得られた.【考察】ROC曲線はスクリーニングの有用性を評価する方法であり,AIHでは妊娠率が低いためにその評価は難しいと思われる.しかし今回の結果から,AIHの成否を判断するのには,運動精子数よりも,VAP,VSLといった直線方向の速度に関わるパラメータが有用である可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 331-331, 2003


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