関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
血液・凝固
帝王切開術後,肺塞栓症予防のためのダナパロイドナトリウム投与についての検討


堀 裕雅, 貝原 賢二, 越後谷 朋子, 外山 和秀, 亀山 博, 堀 健一
堀病院産婦人科


 【目的】近年,帝王切開術の術後合併症として肺塞栓症,深部静脈血栓症の増加が報告されている.当院でも1996年から2001年までに肺塞栓症を2例経験している.その発症予防には弾性ストッキングの着用,間欠的空気加圧ポンプの使用,早期離床と歩行等が挙げられているが,今回選択的抗第Xa因子活性をもつダナパロイドナトリウム(オルガラン®)投与の有効性について検討した.【方法】2002年4月から2003年3月までの1年間にインフォームドコンセントを得た非投与群(C群)16例と投与群(O群)83例について,術前,術後1日目,術後4日目にAPTT,AT-III活性,D-dimer,TAT,PICを測定し検討した.なお投与群は手術当日より術後5日目まで,オルガラン®1250抗第Xa因子活性単位を1日2回静注投与した.【成績】APTTはC群では術前後に変化を認めず,O群ではC群に比して術後有意に延長したが軽度であった.AT-III活性はC群,O群とも術後1日目で有意に減少したが,C群とO群間では変化を認めずO群はC群に比して術後4日目に有意に減少した.TATはC群では術前後に変化を認めなかったが,O群では術後有意に減少しC群に比しても有意に減少した.PICはC群,O群とも術後有意に増加したが,O群はC群に比して術後有意に減少した.【結論】ダナパロイドナトリウム投与により,術後D-dimer,TAT,PICが減少していることから,術後の凝固亢進や線溶亢進が抑制されていることが認められ,肺塞栓症予防に有効であると考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 339-339, 2003


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会