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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
奨励賞候補(4)
安全性・経済性・QOL(Quolity of Life)を考えた帝王切開管理を目指して


成瀬 寛夫, 沼田 雅裕, 小林 奈央, 上田 敏子, 安達 博, 村越 毅, 青木 茂, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院周産期センター


 【緒言】事故対策・包括医療・クリニカルパスの導入をはじめ,医療の現場では安全性や経済性の確保・簡素化が命題となっている.また,アメニティの観点から,QOLの向上も必要である.帝王切開分娩が増加傾向にある昨今,抗生剤の減量,脊椎麻酔薬の変更,早期飲水・流動食開始等により,安全性・経済性・QOLを考えた帝王切開管理が可能であるかを検討したので報告する.【方法】感染の危険性・偶発合併症を有しない帝王切開症例を対象に,1)予防的抗生剤投与を4日間(2回/日)投与から術当日投与(術直前・帰室時)に減量,2)硬膜外併用脊椎麻酔時の薬剤をテトカインからリドカインに変更,3)24時間以内・排ガス以前に飲水・流動食開始および緩下剤の服用を開始し,各変更前後における安全性・経済性・QOLを比較検討した.【結果】1)各100例を対象に予防的抗生剤投与を4日間投与から術当日投与に減量しても,追加検査・追加抗生剤投与・創部感染の頻度は変更前4.0%:変更後5.0%と有意差はなかった.2)各12例を対象に脊椎麻酔時の薬剤をテトカインからリドカインに変更することにより,術後3時間/6時間での下肢の可動性が0%/50%から100%/100%に上昇した.3)各100例を対象に早期飲水・流動食開始および緩下剤の服用により変更後全例で術後1日目までで輸液を終了することが可能であった.【考察】術当日のみの抗生剤投与,早期飲水・流動食開始によって,安全性を落とすことなく,抗生剤・点滴製剤の減量ができ,脊椎麻酔時の薬剤変更により,早期運動開始・離床が可能となり,安全面・QOLの向上がはかられ,同時に業務の簡素化・コストの削減・クリニカルパスを利用した患者管理が可能であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 394-394, 2003


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