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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
子宮悪性腫瘍2
子宮体癌における腫瘍マーカー測定の意義に関する検討


鶴田 智彦, 玉田 裕, 進 伸幸, 青木 大輔, 鈴木 直, 鈴木 淳, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應義塾大学産婦人科


 【目的】子宮体癌は直接病変から細胞や組織を採取することが可能なため,良・悪性の鑑別に関する血清腫瘍マーカーの有用性は高いとはいえない.そこで今回,体癌病変の広がりや予後,再発の推定という観点から腫瘍マーカー測定の意義に関して検討した.【方法】当院にて治療を行った706症例(I期464,II期59,III期159,IV期24例)を対象として,3種の腫瘍マーカー(cut off値),CA602(63U/ml),CA125(35U/ml),CA19-9(37U/ml)を用い,その測定値と臨床病理学的因子ならびに予後との関係を検討した.さらに再発が認められた115例について,再発時期・部位と腫瘍マーカー上昇の程度を比較検討した.【成績】体癌におけるCA602,CA125,CA19-9の陽性率はそれぞれ31.0,34.5,36.2%で,各腫瘍マーカーの陽性群は陰性群に比較して有意に予後不良であった(p<0.05).頸部浸潤や脈管侵襲については,CA602,CA125,CA19-9陽性が相関しており,腹水細胞診陽性やリンパ節転移陽性についてはCA602ならびにCA125陽性が相関していた.CT等の画像による再発確定診断に先行して腫瘍マーカーが上昇した率は61.9%に及び,特に腹腔内再発に対して高率であった.また平均して2.4ヶ月前に腫瘍マーカーの陽性が確認された.【結論】CA602,CA125,CA19-9値の測定は体癌病変の広がりを推測するのに有用であり,特にCA602値はII期とIII期の間にも有意差が認められ,子宮外への進展と強い相関を示した.また3種のマーカーは予後の予測や術後の再発診断にも有用であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 137-137, 2004


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