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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩2
自然妊娠し正常な妊娠経過をたどったターナー症候群の1例


竹内 沢子, 渡邉 秀樹, 漆川 邦, 藤木 豊, 濱田 洋実, 吉川 裕之
筑波大学産婦人科


 ターナー症候群は,2本のX染色体のうち1本の全欠失または短腕の欠失があり,かつY染色体を持たないもので,低身長,性腺機能不全,および翼状頚,外反肘などの外表奇形を3主徴とする女子の先天異常である.本症の多くは二次性徴を欠くが,自然に二次性徴が発来するものも約20%に存在する.しかし,自然に妊娠する例は極めて少なく,妊娠しても流産や死産が多く,また出生した児には奇形や性染色体異常の発生が多いとされている.今回,我々は自然妊娠し正常な妊娠経過をたどったターナー症候群の1例を経験したので報告する.症例は26歳の未経妊未経産で,続発性無月経を主訴に前医を受診し,妊娠22週時に当科を紹介受診した.妊娠経過中に特記すべきことなく,順調に経過した.低身長(148cm)のため妊娠35週時に骨盤X線計測を行い,児頭骨盤不均衡がないことを確認した後,妊娠39週に正常分娩となった.児は,3475gの男児で,児の核型は正常核型であった.ターナー症候群は,出生女児1000人に対し0.7〜2.1と比較的頻度の高い染色体異常であり,胎児ターナー症候群の出生前のカウンセリングや性腺発育異常に対するホルモン治療など産婦人科医が接することの多い染色体異常である.近年の不妊治療の発達によりターナー症候群の妊娠例の報告が増加しており,ターナー症候群の妊孕性についてのカウンセリングは慎重に対応するべきであると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 183-183, 2004


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