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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩4
妊娠20週以降の頚管縫縮術における単線維吸収糸の有用性に関する検討


村山 敬彦, 岩田 睦, 木下 二宣, 林 隆, 斉藤 正博, 林 直樹, 馬場 一憲, 竹田 省
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター母体胎児部門


 【目的】従来,頚管縫縮術の縫合糸としてShirodkarテープやナイロン糸,絹糸などが用いられてきた.しかし,その合併症として,縫縮糸が感染巣となり早産を予防できなかった症例や,抜糸の際に止血困難となり緊急帝王切開分娩となった症例が報告されており,当院でも同様の経験をしている.また,妊娠20週以降のShirodkar頚管縫縮術は,有効な縫縮が手技上困難なことも多い.今回我々は,縫縮糸に単線維吸収糸を使用し,頚管無力症10例に頚管縫縮術を実施し良好な成績を得たので報告する.【対象と方法】妊娠20週以降に頚管の著明な短縮(20mm以下)や内子宮口の開大,胎胞膨隆を認めた症例10例に対して,術前最低3日間の腟内洗浄を施行し,縫縮糸に単線維吸収糸(エチコン社製PDS-II1号)を使用して,Double McDonald頚管縫縮術を実施した.【結果】平均施術週数は妊娠23週1日.双胎2例.胎胞膨隆1例.分娩は全例妊娠36週以降で,帝王切開分娩3例,経腟分娩7例であった.縫縮糸の張力は約10〜14週保たれ,分娩時に抜糸が必要な症例は無かった.合併症として,頚管縫縮術後瘢痕に起因すると考えられる頚管裂傷が1例認められた以外,感染や出血,破水等は認めなかった.8例で術後4週間以内に退院となった.【考察】今回使用した単線維吸収糸は,約12週間張力を保持すると公表されている.頚管縫縮術においても同様の期間張力を保持しており,妊娠20週以降の頚管縫縮術には必要かつ十分と考えられた.単線維糸の使用は,組織刺激性が低く,感染巣になりにくいという点で有用と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 195-195, 2004


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