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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩5
当センターにおける自己血輸血28例の検討


鈴木 泉, 渡邊 典芳, 和田 誠司, 尾見 裕子, 塚原 優己, 久保 隆彦, 北川 道弘, 名取 道也
国立成育医療センター周産期診療部産科


 自己血輸血は,各科領域で輸血後感染症や移植片対宿主症(GVHD)などの副作用を回避する目的で行われている.当センターでは分娩時に大量出血が予想される場合や緊急時の大量の同種血確保が困難な場合に対し,一般的な自己血輸血に伴う副作用に加え胎児への安全性が確立していない事を説明した上で希望のある症例に同意を得て実施している.我々は,2002年3月から2003年12月までに自己血採血を28例に対して行った.適応は前置胎盤(癒着胎盤を含む)20例(71.4%),子宮筋腫合併5例(17.9%),血液型Rh(−)4例(14.3%),子宮筋腫核出術後,双胎が各1例(3.6%)であった.平均採血回数は2.1回,総採血量は679(±323)mlであった.分娩方法は帝王切開26例(92.9%),経腟分娩が2例(7.1%)であった.平均分娩週数は35.7(±3.9)週,平均出血量は1478(±828)mlで,自己血輸血は24例(85.7%)に施行され,平均457(±291)mlであった.1例が同種血輸血(400ml)の追加を必要とした.残る4例(14.3%)は返血を行わなかった.出生児28例では,Apgar score(5分値)7点未満を2例(7.1%),臍帯動脈血pH7.2未満を1例(3.6%)に認めた.自己血貯血は,前置胎盤など大量出血が予想される症例で返血率が高く,同種血輸血の回避の面から有用であると考えられた.一方,自己血採血による胎児・新生児への影響について更に検討が必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 200-200, 2004


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