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第107回学術集会(平成16年6月20日(日))

【一般演題】
産褥
産褥出血に対する経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)の効果に関する検討


岩田 睦1), 木下 二宣1), 村山 敬彦1), 斉藤 麻紀2), 大久保 貴史2), 斉藤 正博1), 林 直樹2), 馬場 一憲1), 竹田 省2)
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター1), 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科2)


 [緒言]分娩時および産褥期の出血は母体死亡原因の第1位であり,迅速かつ正確な診断と的確な対応が必要である.大量出血の場合には出血性ショックからDICを併発し止血操作が極めて困難となることがある.止血困難な症例に対し,以前は子宮摘出術などが行われてきたが,近年,子宮への血流遮断目的に経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)が行われるようになり,その有効性が注目されている.これらDICを併発し止血困難となった症例に対しTAEを施行し,その有効性を検討したので報告する.[対照および結果]平成13年1月から平成15年9月までに,十分な止血操作にもかかわらずDICを発症し,止血困難となった産褥子宮出血症例9症例を経験した.これら9症例に対し,TAEを行い,止血効果だけでなく,その後の全身状態の改善やDICからの早期離脱の面からも良好な成績が得られた.1症例には2度のTAEが必要であった.[考察]経カテーテル的内腸骨動脈塞栓術は,DIC併発など全身状態悪化症例では,開腹の必要がなく非侵襲的な血流遮断法であり,また損傷血管を透視下に確認しながら塞栓物質を注入するため,より確実な止血効果が得られる.塞栓物質は数日後には溶解し,塞栓血管は再疎通するため,妊孕性を温存できるなどの利点もある.一方,手技開始から止血の確認までの時間が長いこと,熟練した医師の技術が必要であるなどの問題点もあげられる.[結語]これら9症例の臨床経過を呈示するとともに,産褥出血に対するTAEの適応,有効性,問題点について考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(2) 202-202, 2004


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