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第108回学術集会(平成16年10月10日(日))

【一般演題】
卵巣悪性腫瘍3
カルボプラチンによる過敏反応に関する臨床的検討


増田 めぐみ, 嵯峨 泰, 大和田 倫孝, 竹井 裕二, 高野 貴弘, 和田 智明, 町田 静生, 藤原 寛行, 泉 章夫, 鈴木 光明
自治医科大学付属病院産婦人科


 進行卵巣癌の化学療法としてプラチナ製剤,とくにカルボプラチンを含むレジメが頻用されている.カルボプラチンの長期投与に伴い,同薬剤による過敏反応が問題となっている.我々はカルボプラチンによると考えられる過敏反応を呈した10例を経験したので,後方視的検討を行った.同期間におけるカルボプラチン投与症例90例中11%にあたる.原疾患は全例卵巣癌で,漿液性9例,類内膜1例であり,進行期はIIIC 7,IV3だった.過敏反応発症時のレジメは,TJ療法9例,カルボプラチン単独1例だった.カルボプラチンを含むレジメを,それぞれ7,7,8,9,12,13,13,16,18,23コース施行時に過敏反応が認められた.症状は全身掻痒感,しびれ,動悸などの軽症例が多かったが,血圧低下,呼吸困難が3例に認められた.いずれも薬剤投与中止,補液,ステロイド投与などにより,数時間以内に症状は消失した.10例中2症例において,厳重な観察のもとカルボプラチンの再投与を試みたが,2例とも再び同様の症状が出現したため,投与中止した.カルボプラチンに対するリンパ球幼弱化試験が1例に行われたが,陰性であった.代替レジメとして,パクリタキセル単独投与4例,ネダプラチンを含むレジメ3例に行われたが,いずれも過敏反応はみられなかった.カルボプラチン6コースを超える長期投与例に対しては,厳重なモニタリングが必要であると考えられた.また,ネダプラチンはカルボプラチン過敏反応例に対して代替薬剤になりうる可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(3) 255-255, 2004


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