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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【ランチョンセミナー1】
移植胚における卵管回帰説(マウスモデル実証試験と臨床応用戦略)


加藤 修1), 長嶋 比呂志2)
加藤レディスクリニック1), 明治大学農学部2)


卵管閉塞患者における初期胚子宮移植後の妊娠率は胚盤胞移植により有意に改善されること,初期胚子宮移植後に約7―8%の子宮外妊娠が発生する(当院データ)ことから,子宮内に移植された初期胚は,本来あるべき卵管内へ移動するという仮説(子宮移植胚卵管回帰説:F.E.R)が提唱された(加藤修,2004不妊学会).本研究では,この仮説の真偽を明らかにするため,マウスを用いて子宮内へ移植された胚が卵管内へ輸送されるかどうかを検証するとともに,この事実を踏まえた体外受精胚の移植方法(移植胚ステージと移植日)の適応を考察した.
 マウス実験の結果,子宮内移植した胚が,移植10分後では子宮内に,24時間後には卵管内に存在していたことから,胚が受動的に卵管内へ輸送されることが明らかとなった.すなわち,子宮へ移植された初期胚はそのステージでの発育に最適な環境である卵管膨大部まで輸送され,その後は自然妊娠と同様に卵管間質部で発育し胚盤胞となって再び子宮へ回帰,着床すると考えられる.これらの結果から,臨床においては,卵管因子不妊患者へは胚盤胞移植が,卵管正常患者へは初回移植は初期胚のDay2移植を行い,良好胚移植にもかかわらず妊娠不成立の場合には,潜在的卵管因子を踏まえて,胚盤胞移植の適応が適切と考えられる(SET).



日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 148-149, 2005


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