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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩2
当院で最近経験した産褥期HELLP症候群の2例


安藤 智, 澤田 真紀, 小出 馨子, 八鍬 恭子, 松岡 隆, 市塚 清健, 大槻 克文, 下平 和久, 関沢 明彦, 岡井 崇
昭和大学周産期センター


 産褥期発症のHELLP症候群の予後は不良であると報告されている.今回,我々は産褥期HELLP症候群を2例経験したので,ステロイド療法の文献も加えて報告する.(症例1)40歳,1G0P,不妊治療後妊娠成立し,以後当院にて妊婦健診.妊娠38週1日頭痛,心窩部痛を主訴に受診し,血液検査上,plt,AST/ALTを含め異常はなかったが血圧160/93,尿蛋白3(+)を認めPIH(HP-LO)の診断にて,同日緊急帝王切開術(2123g,女児,AS 5/9)施行した.術後1日目にplt 4.0万,AST/ALT 1100/700,肉眼的血尿を認め産褥期HELLP症候群と診断した.その直後,頭痛の訴えの後意識消失を認め脳出血と診断した.脳神経外科にて開頭血腫除去術および頭頂葉部分切除術を受けるも,約1ヵ月後死亡した.後の病理診断にて微小な動静脈奇形の存在が明らかとなった.(症例2)41歳,4G1P,妊娠初期より他医にて妊婦健診.妊娠27週1日,PIH(H-EO)の診断にて紹介され入院となった.入院時,血圧170/100と高値を示したが,安静,降圧剤内服にて経過観察するも,妊娠32週0日,血圧上昇を認め帝王切開術(1520g,女児,AS 7/9)施行した.術前検査にてはplt 15万,AST/ALT 23/18と正常であったが,術後1時間目よりplt 6.0万,AST/ALT 280/180となりHELLP症候群と診断した.その後,血小板減少,肝酵素上昇は進行し,さらに高度貧血も認めたため,血小板輸血,抗DIC療法(FOY,低分子ヘパリン投与),濃厚赤血球輸血を行い,さらにステロイド療法(デキサメタゾン10mg,12時間毎静注)も開始した.術後1日目よりplt 10万,AST/ALT 150/80と軽快に向かい,術後14日目退院した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 172-172, 2005


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