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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮奇形
外陰部潰瘍と虹彩炎を呈しベーチェット病不全型と診断した12歳女児の一例


中村 弘治, 森田 豊, 牛嶋 順子, 疋田 裕美, 上田 万莉, 石田 友彦, 藤 孝一郎, 山本 幸彦, 丸茂 元三, 大橋 浩文
板橋中央総合病院産婦人科


 我々は,外陰部潰瘍と虹彩炎を呈し,ベーチェット病不全型と診断し,非ステロイド性消炎剤で鎮静化した稀な12歳女児の症例を経験したので報告する.
症例は12歳女児.初経10歳.月経中に出現した39℃台の発熱と,激しい自発痛を伴う外陰部潰瘍を主訴に月経5日目に当科を受診した.外陰部に出血をともなう,径2cmの深い単発性潰瘍を認め,精査加療目的で入院となった.入院時,体温37.4℃,血液所見はWBC20300/μl,CRP24.9mg/mlで,梅毒RPR検査および,単純ヘルペスおよび水痘帯状疱疹ウイルス抗体価は陰性であった.両眼に虹彩炎の所見を認めたが,視力低下や飛蚊症,眼痛は認めず,眼圧および眼底所見は正常であった.結節性紅斑や再発性の口腔粘膜アフタを認めず,既往もなかった.各種抗核抗体価の測定を行ったが,陰性であった.HLAタイピングにてHLA-B51を検出.点滴刺入部に軽度の発赤腫脹と小膿庖を認め,針反応陽性様の所見を示した.潰瘍部組織生検所見は,表皮に異形成を認めず,炎症は非特異的で炎症細胞は深部まで及んでいたが,血管炎は認めなかった.以上より,厚生省研究班によるベーチェット病診断基準にてベーチェット病不全型と診断した.特殊病型を示唆する所見は認めなかった.非ステロイド性消炎剤内服を主体とした治療を開始したところ,WBC,外陰部疼痛,虹彩炎,発熱,CRPの順で治癒ないし正常化し,入院24日目に退院となった.本症の経過について概説し,文献的考察を行いたい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 195-195, 2005


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