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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩8
妊娠中期に発症した双胎間輸血症候群の二例:前壁付着胎盤に対するレーザー胎盤血管凝固術の工夫


服部 純尚, 田中 守, 松本 直, 峰岸 一宏, 石本 人士, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應義塾大学産婦人科


 症例1:33歳,2経妊1経産.前医にて一絨毛膜二羊膜性双胎(M-D twin)としてフォローアップされていた.妊娠17週よりTOPS(twin oligo-polyhydramnios sequense)stageII(Quintero’s stage)となり,精査加療目的で当院へ紹介された.羊水除去術を施行したが効果なく,レーザー胎盤血管凝固術を施行する方針とした.胎盤は子宮底部から前壁を完全に覆っていた.超音波及びMRI検査にて穿刺可能部位を詳細に検討した所,膀胱直上のみが穿刺可能部位であることが判明した.そこで,彎曲型シースとsemi-rigid type胎児鏡(直径2mm,仰角0°)およびトロッカーとしてカテーテルイントロデューサー12Frを用い,下腹部正中縦切開の後,子宮筋層に直接トロッカーを挿入し,YAG Laserにて吻合血管を選択的に7本凝固した.術後一時的にdonor児が胎児水腫を発症したものの,TOPSは改善し,その後の妊娠経過は順調であった.妊娠35週1日に胎児発育停止を疑い帝王切開分娩とした.出生児は1984gと1752gで,Apgar scoreはそれぞれ8/9点,9/10点(1/5分値)であった.症例2:27歳,0経妊0経産.妊娠17週のM-D twin,TOPS stageIIであった.胎盤は左壁〜後壁付着であり,超音波及びMRI検査にて胎盤血管の走行および穿刺部位を検討した上で,straight typeの胎児鏡(直径2mm,仰角0°)を用いてレーザー凝固術を行なった.体表より直接トロッカー10Frを挿入し,胎盤表面血管19本を凝固した.現在,doner児の膀胱が確認できるようになり,妊娠経過も順調である.特に前壁付着胎盤のレーザー凝固術においては,MRIによる穿刺部位の探索,彎曲型の胎児鏡,カテーテルイントロデューサーの使用が有用であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 205-205, 2005


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