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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
卵巣癌1
卵巣明細胞腺癌に対するPaclitaxel+Carboplatin(TJ)療法の検討


田中 逸人, 野口 顕一, 塩川 滋達, 岩下 光利
杏林大学産婦人科


 【目的】上皮性卵巣癌のうち明細胞腺癌は化学療法に対する奏効率が低く予後も悪いとされている.卵巣癌の化学療法においてTJ療法が標準治療となりつつあるが,明細胞腺癌に対するTJ療法の効果は確立されていない.今回当教室おいてTJ療法を行った明細胞腺癌について治療成績を検討した.【方法】対象は,1998年8月より2004年5月まで当教室で取り扱った卵巣癌で,病理組織学的に明細胞腺癌と診断された16例である.治療方法は,初回基本手術の後T(180mg/m2)とJ(AUC6)をDay1に点滴静注し3週間休薬,これを1コースとして6コースを施行した.初回治療終了後6ヶ月以上の再発症例に対しては,TJを共に分割する治療法を選択し,T(70mg/m2)とJ(AUC2)をDay1,8,15に点滴静注し1週間休薬した.また,TJ不応例および初回治療終了後6ヶ月未満の再発症例治療はCPT-11 50mg/m2をDay1,8とCDDP60mg/m2をDay1に点滴静注し1週間休薬した.治療効果はKaplan-Meier法を用い,全生存期間,無再発生存期間,5年生存率についてretrospectiveに解析した.【結果】16症例の内訳はStage別ではI期7例,II期2例,III期6例,IV期1例であった.初回治療における奏効率は62.5%であった.生存期間中央値は37.1ヶ月で無再発生存は中央値に至ってない.5年生存率は45.8%であった.Grade3以上の副作用は白血球減少68.5%,好中球減少37.5%,末梢神経障害37.5%,関節痛・筋肉痛12.5%,悪心・嘔吐25%見られたが,重篤なものはなかった.【結語】TJ療法は明細胞卵巣癌の初回化学療法として充分な効果が得られ,予後を改善しかつ,安全に投与でき認容性の高い治療と言える.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 215-215, 2005


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