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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮外妊娠2
帝王切開瘢痕部妊娠を反復するも,保存的治療により子宮を温存し得た一症例


岸 裕司, 伊藤 理廣, 五十嵐 茂雄, 峯岸 敬
群馬大学産婦人科


 帝王切開後の瘢痕部妊娠は,異所性妊娠の中でも稀なものであり,放置した場合,瘢痕部破裂・大量出血等,何れも子宮全摘を余儀なくされる転帰が予想される疾患であるが,近年,早期発見・治療による子宮温存症例の報告が散見されている.今回我々は,本疾患を短期間に反復しながらも,保存的治療により子宮温存に成功した症例を経験したため,ここに報告する.
 症例は28歳,2経妊2経産(2帝王切開).平成15年11月26日(妊娠5週4日),性器出血を主訴に前医受診.経腟超音波上,帝王切開瘢痕部妊娠の診断にて入院.患者の子宮温存の希望強く,保存的にMTX20mg筋注を5日間・VP-16 100mg5日間点滴x2クールを行った.治療に反応し血中hCGは下降したものの,超音波上,胎嚢は残存していた.胎嚢の摘出手術予定であったが,診察の際大量出血を来し当院へ救急搬送.来院時,出血は落ち着いていたため,同日子宮動脈塞栓術施行.3日後に子宮内清掃術を施行.胎嚢はスムースに排出され,出血も少量であった.月経はやがて回復.子宮瘢痕部の陥凹は,術後持続的に存在していた.
 平成17年1月12日(妊娠4週5日)続発無月経を主訴に来院.帝切瘢痕部に径5.2mmの胎嚢を認めた.1週後には2個の胎嚢(径25mm,17mm)を同部に認め,瘢痕部双胎妊娠の診断の下,再度入院.血中hCG59,899IU/l.1月20日インフォームドコンセントを得た上で,子宮動脈塞栓術施行.1月21日子宮内清掃術を施行.胎嚢は2個共,顕著な抵抗無く排出が可能であり,著明な出血は認めなかった.術後は,少量の性器出血が持続したものの,1ヶ月後には消失.現在は月経回復を見ているが,瘢痕部は超音波上深さ7mm程の陥凹として描出されている.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 220-220, 2005


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