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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
胎児異常1
脳梁欠損の出生前診断の検討


山田 美恵, 伊藤 茂, 薪田 も恵, 米本 寿志, 中村 靖, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 <目的>脳梁欠損は他の中枢神経奇形に合併する形で発見されることが多く,脳梁欠損単独での出生前診断は必ずしも容易ではない.そこで,今回我々は脳梁欠損単独症例の出生前診断の正診性について検討した.<方法>1997年から2005年1月までに当院で経験した脳梁欠損単独症例を対象として出生前後の診断を比較検討した.<結果>この期間に出生前に脳梁欠損と診断された症例は5例認められた.これら5例は出生前に軽度の脳室拡大が認められ,経腹超音波により脳梁欠損が疑われた.出生前に脳梁欠損が疑われた場合,経腹もしくは経腟超音波法および胎児MRIで胎児頭部の矢状断面もしくは冠状断面を描出し,脳梁が認められなかった症例を胎内で脳梁欠損と診断した.これら5例の内,出生後にも脳梁欠損と診断された症例は3例であった.残りの2例の内1例は出生前に脳梁欠損と診断された症例であったが,出生後には視床下部過誤腫・松果体嚢胞と診断された.もう一例は超音波により軽度第三脳室拡大を認め,脳梁欠損と出生前診断されたが,出生後には正常と診断された.これら2症例は胎内でMRIを行うことができなかった.なお,脳梁欠損と診断された3症例は現在,最長生後8年の経過観察を行っているが発達異常は認めていない.<考察>脳梁欠損単独症例は超音波では必ずしも脳梁を描出するのは容易でないことが明らかとなった.軽度の脳室拡大を認めた場合,脳梁欠損が鑑別診断の1つとして上げられるが,その胎内診断は胎児MRIなども積極的に利用し慎重に行われるべきであると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 234-234, 2005


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