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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
深部静脈血栓症
深部静脈血栓症の診断にMRVenography(MRV)が有用であった2症例


加藤 麻利子1), 田中 利隆2), 渕脇 泰介1)
浦安市川市民病院産婦人科1), 順天堂大学産婦人科2)


 深部静脈血栓症(Deep Vein thrombosis:DVT)は,産科,婦人科領域において注意すべき疾患であるが,その診断・治療には困難を要することが多い.DVTの診断には下肢静脈超音波,静脈造影,造影CTなどが行われているが,MRVは低侵襲で,かつ術者の技量に左右されにくく,近年注目されてきている.当院ではDVTの診断に,下肢静脈超音波,造影CTとともに,MRVを積極的に施行している.今回MRVを施行した結果,下肢深部静脈の欠損像を示しDVTと診断した2症例を経験した.(症例1)51歳,0経妊0経産,巨大子宮筋腫認め,術前に造影CTを施行,両側下肢に血栓を認めた.詳細な評価のためMRV施行,左右外腸骨静脈から下部大静脈にかけて描出不良,同時に側副血行路の存在も認めた.恒久的大静脈フィルター挿入後TAH施行,術後ヘパリン持続点滴静注の後にワーファリン内服へ変更し退院となった.(症例2)29歳,1経妊1経産,正常経腟分娩後14日目,左下肢の浮腫と,疼痛を訴え来院,造影CTを施行,左下肢深部静脈内に血栓を認めた.詳細な評価のためMRV施行,左総腸骨静脈から大腿静脈にかけて描出不良,また側副血行路の存在も認めた.一時的下大静脈フィルターを留置のうえウロキナーゼ,ヘパリンを使用し症状は改善した.MRVは放射線被爆や造影剤の影響がなく,両側同時に撮影可能,また中枢から比較的末梢の静脈まで広範囲に検索可能であるため,DVTを診断する非侵襲的な検査法として,下肢静脈超音波と並び有用性が高いと思われる.またMRVの更なる有用性(妊婦のDVT診断など)について,文献的考察も含め検討する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 247-247, 2005


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