 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る 【はじめに】子宮内膜間質肉腫は子宮体部悪性腫瘍のうち0.5％程度の稀な疾患とされる．今回我々は低悪性度子宮内膜間質肉腫の一例を経験したので報告する．【症例】50歳代女性，4経妊3経産．徐々に増大する下腹部腫瘤を自覚し近医を受診，子宮腫瘤を指摘され当院を紹介された．子宮内膜細胞診では悪性所見を認めず，MRIにて子宮後壁に充実性部分を含む60×45mmの嚢胞状腫瘤を認めた．PET-CTにて嚢胞状腫瘤部分への集積と骨盤内・傍大動脈リンパ節に多数の集積を認めたため子宮肉腫の可能性が考えられた．手術を施行したところ術中迅速病理組織検査にて子宮内膜間質肉腫と診断された．このため単純子宮全摘術＋両側付属器摘出術＋骨盤内・傍大動脈リンパ節郭清を施行した．腫瘍は子宮体部に3cm大の黄色腫瘤と，子宮体部筋層部分に全層性に無数の微小な粒状腫瘤として存在していた．組織学的には腫瘤に一致して均一な内膜間質様の細胞がラセン動脈様血管の増殖を伴いながら充実性に増殖しており，リンパ管侵襲が高度であった．免疫組織化学的にはCD10陽性，ER，PgRにびまん性に陽性であった．右卵巣周囲脈管内には腫瘍栓を認めた．また骨盤内，傍大動脈リンパ節に多数の転移を認めた．病理組織所見より低悪性度子宮内膜間質肉腫と診断した．現在MPA内服による治療を行っている．【結語】多発リンパ節転移を伴う低悪性度子宮内膜間質肉腫の一例を経験した． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 318-318, 2007 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |