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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍・その他(1)
神経因性疼痛に対する補助治療薬の使用経験


増子 亜耶1), 松永 竜也2), 平岩 由紀子2), 小平 博2), 今井 一夫3)
横須賀市立市民病院総合臨床研修医1), 横須賀市立市民病院産婦人科2), 今井ウイメンズクリニック産婦人科3)


 「はじめに」近年癌性疼痛に対し,オピオイドへの速やかな変更や増量,オピオイドローテーションも行われている.これにより侵害性疼痛は良好な鎮痛が可能となったが,神経因性疼痛はオピオイドに反応しにくく,鎮痛は難しい.今回再発腫瘍により閉鎖神経領域の疼痛管理に苦慮した症例を経験し,経過や反省点も踏まえ報告する.「症例」32歳,子宮頸癌Ib期で手術施行し,pT2bN0M0,断端陰性,脈管侵襲陽性にて化学療法を施行した.約半年で右殿部から膝下にかけて疼痛・痺れが出現し,右閉鎖神経領域に再発腫瘍を認め,放射線化学療法,さらに化学療法を行った.疼痛に対してNSAIDSを開始したが,疼痛増強した為塩酸オキシコドン10mgへ変更し,補助薬として塩酸メキシレチン・クロナゼパムを使用した.しかし,効果不良にてフェンタニルパッチへ変更したが,効果は乏しかった.再度塩酸オキシコドン80mgに変更したが,十分な除痛が得られない為,インフォームドコンセントを十分行った後,補助薬としてガバペンチンを使用し著名ではなかったが,多少の効果を得た.一方再発腫瘍に対する効果はSD-PDであり,疼痛増強により塩酸モルヒネ除放製剤に変更し210mgまで増量したが,この頃より全身状態の悪化を認め,副作用のためか傾眠傾向となり,再発から約5ヶ月で永眠となった.「考察」当院における緩和ケアチームに適宜相談を行い,同時に精神的なケアも行っていたが,本症例は訴えや欲求が少なく,又神経因性疼痛に対し様々な補助薬を使用したものの実際に満足な緩和医療が行えたか自信がない.しかし,緩和医療とは訴えやその効果に個人差がある以上,個々に応じた柔軟な対応をする必要があると考える.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 322-322, 2007


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