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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍・その他(2)
アディポネクチン(ADPN)異常低値を示した婦人科癌の2症例


永光 雄造1), 鈴木 康伸1), 吉原 ちさと1), 大淵 紫1), 佐川 泰一1), 齊藤 俊雄1), 林 敏1), 井坂 恵一2)
船橋市立医療センター産婦人科1), 東京医科大学産婦人科2)


 【緒言】近年,肥満が基盤となったインスリン抵抗性を始めとするメタボリック症候群と発癌リスクに注目が集まり,脂肪細胞の分泌するアディポサイトカインがその発癌と重要な関連を有していると言われている.今回複数のアディポサイトカインの中でも特にアディポネクチン(以下ADPN)に着目し検討したので若干の文献的考察を加え報告する.
 【方法】同意が得られた子宮体部癌50例,卵巣癌30例を対象にHigh,Middle,Lowの分子量別にELISA法により術前血清ADPN検体を測定した.症例1.56歳,近医にて右卵巣破裂にて右付属器切除術施行,病理学的診断はserous papillary adenocarcinomaであった.その後CAP療法6クール施行するも12年後再発を認め,当センター紹介初診となった.TJ療法6クール施行後,CA125:1450U/mL,CA;19-9:5U/mL ADPN値1.55μg/mlと腫瘍マーカー高値を認め,H18年Second debulkig surger術施行し,現在TJ療法14クール目施行中である.症例2.69歳,子宮体部癌にて子宮悪性腫瘍手術施行,病理学的診断はadenocarcinomaであった.CA125:25U/mL CA19-9:17U/mL,ADPN値1.55μg/ml.術後TJ療法6クール施行.平成18年傍大動脈リンパ節転移認め,現在DJ療法3クール施行中である.
 【結語】今回ADPN異常低値の進行子宮体部癌と卵巣腺癌の2症例を経験した.また症例1の家族に低ADPN値1.97μg/mlを示す1名がいた.考察:直腸癌,胃癌,乳癌等多種の癌においてADPN低値例が多いことが明らかになり,今回の2症例ともに発癌因子の直接的病因であることが示唆された.さらに卵巣癌症例の家族には低ADPN値例を認めたことよりADPN産生に関して家族性遺伝性の可能性が示唆された


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 322-322, 2007


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