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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍・その他(2)
Intratubular malignant germ cell tumorを伴ったAndrogen Insensitivity Syndromeの一例


小倉 麻子, 礒西 成治, 鈴木 美智子, 松本 竜馬, 国東 志郎, 平間 正規, 落合 和彦
東京慈恵会医科大学青戸病院産婦人科


 背景:精巣性女性化症候群(testicular feminization syndrome)は,XY染色体を有し精巣が存在するにもかかわらず表現型が女性である男性半陰陽の一型である.性腺の悪性化が30歳以上で高率となるため予防的摘出が勧められることが多い.症例:症例は17歳,平成18年9月に原発性無月経を主訴として当院受診.初診時,身長161cm,体重75Kg,BMI 28.9,Tanner分類 乳房5度,恥毛1度,外陰部は女性型の身体所見で,腟口を認めるが腟管は盲端であった.内診,経腟超音波では,子宮と卵巣は欠損しており,MRI検査上で左右骨盤内に25〜30mm大の性腺組織と思われる陰影を認めた.血液検査では,テストステロン4.92ng/mlと高値を示し,その他LH 32.1mIU/ml,FSH 13.6mIU/ml,E2 35.5pg/ml,染色体検査は46XYを示した.テストステロンの上昇(5.03ng/ml)を認め,腫瘍発生予防のため平成19年4月に性腺摘出術を行なった.手術所見は,子宮は欠損しており索状の組織が両側の性腺につながり,2×3cm大の性腺を通常の卵巣部位に認めた.結果:病理検査では精巣,白膜,精巣網類似の血管網,精管を含む精索構造とともに未熟な卵管や卵巣,Leydig cell hyperplasiaと粗大石灰化を伴う精細管内悪性胚細胞と多彩な像が認められた.術後テストステロンは正常化(0.22ng/ml),エストロゲン経口投与により外来経過観察となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 323-323, 2007


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