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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
鑑別診断
卵巣癌との鑑別が困難であった腟壁原発癌肉腫の一例


伊野塚 喜代乃, 綱脇 智法, 近藤 亜美, 宮田 雅子, 菅原 かな, 仲村 勝, 佐藤 健二, 小川 真里子, 吉田 丈児, 高松 潔
東京歯科大学市川総合病院産婦人科


【緒言】癌肉腫は上皮性・間葉性混合腫瘍の中で最も多い腫瘍であり,約50%を占めるといわれているが,診断・治療に難渋することが多い.今回我々は,後腟壁原発の癌肉腫が卵巣に転移したと考えられる診断に難渋した1例を経験したので報告する.【症例】64歳,2経妊2経産.50歳閉経.性器出血を主訴に近医受診し,後腟壁血腫の疑いにて当院紹介受診となった.腟鏡診・経腟超音波検査にて腟壁と直腸間に65.5×60.1mmの腫瘤を認めた.MRI上,右卵巣原発腫瘍の対側転移,腹膜播種,腟壁転移と考えられた.確定診断のために腹腔鏡下腫瘤生検術及び腟壁腫瘤穿刺術施行.腟壁腫瘤内溶液・洗浄腹水細胞診classV,病理診断上,卵巣より漿液性腺癌が認められた.術前化学療法としてTC療法を5クール施行.両側卵巣腫瘍は縮小したものの,腟壁腫瘤は増大したため,腹式単純子宮全摘出術,量側付属器摘出術,腫瘤摘出術を施行した.病理診断は,腟壁腫瘤より癌肉腫,子宮及び両側付属器より漿液性腺癌が認められ,腟原発の癌肉腫の腺癌成分が卵巣に転移したものと考えられた.現在も化学療法を継続中である.【結語】卵巣癌との鑑別や治療法に難渋した腟壁原発癌肉腫の1例を経験した.癌肉腫は極めて予後不良であり有効な診断・治療法が待たれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 320-320, 2009


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