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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
分娩・産褥
子宮筋腫合併妊娠経腟分娩後に大量出血をきたしUAEを施行した癒着胎盤の1例


近江 恭子, 西 弥生, 品川 寿弥, 磯崎 太一, 村田 知昭, 阿部 崇, 石川 源, 立山 尚子, 澤 倫太郎, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科


 症例は26歳初産婦.子宮後壁下部に直径7.5 cm大の筋層内筋腫を認めたが,妊娠40週正常経腟分娩となった.児娩出後胎盤娩出前に出血が増量したため,胎盤用手剥離を施行し軽度抵抗をともなったが娩出し止血した.しかしその後子宮収縮不良にて1,295 mlの出血をきたしショックに陥った.胎盤遺残または子宮筋腫合併による弛緩出血を疑い,子宮収縮剤等を使用し出血は軽快した.子宮内に母指頭大の腫瘤を触知したため子宮粘膜下筋腫,癒着胎盤,胎盤遺残を疑ってその後フォローアップを行った.MRI所見からは癒着胎盤,胎盤遺残と考え,胎盤ポリープ形成または自然排出も期待できるとして,大量出血,ATHの可能性等につき十分インフォームドコンセントを行ったうえで退院とした.その後自宅にて数回少量の出血を認めていたが,産褥22日大量の出血があり同日再入院となった.入院時Hb10.9 g/dl,血中hCG 17.9 mIU/ml,超音波検査上3.8×1.5 cmの血流を伴う子宮内腫瘤が認められ,出血が持続していたため同日UAEを施行し症状は軽快した(終了時Hb 6.8 g/dl).UAE後も超音波検査上腫瘤への血流は認められていた.産褥26日レゼクトスコープを施行した.子宮内腔にスコープを挿入したところ,子宮底部側からの出血はなく内腔の視野は良好で,内腔5時方向に腫瘤茎を確認した.腫瘤摘出後の出血はほとんど認められず,超音波検査上血流も消失した.術後血中hCG値はUAE当日19.94 mIU/mlから3日後1.6 mIU/mlに低下し,経過順調にて産褥33日に退院とした.現在,外来にて経過観察中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 354-354, 2005


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