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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩5
前置血管の疑われた1例


松澤 由記子, 澁谷 裕美, 和地 祐一, 望月 朋子, 松本 浩範, 渡邉 由紀子, 勝又 木綿子, 酒井 啓治, 安藤 索, 矢島 正純, 岩下 光利
杏林大学医学部産婦人科


 症例は33歳,3回経妊1回経産婦.妊娠初期より他院にて妊婦健康診査を受診していたが,妊娠21週より時々性器出血,腹緊を認め,24週1日低置胎盤疑いにて当院紹介受診となった.外来初診時,子宮頸管粘液エラスターゼテスト陽性,経腟超音波断層法上胎盤は前壁付着で内子宮口付近に存在しており,低置胎盤,子宮頚管炎,切迫早産の診断で管理目的に同日入院となった.入院後,安静と連日の5%ポピドンヨード液による腟洗浄,抗生剤(クロラムフェニコール)腟錠100mg,ウリナスタチン腟剤1000単位挿入,子宮収縮抑制剤(塩酸リトドリン)の内服にてtocolysis施行し経過観察となる.その後出血は認めず経過良好であったが,27週3日多量の出血を認め,ヨードホルムガーゼ挿入し圧迫にて止血を試みた.また同日,胎児肺成熟目的に母体にステロイド(リン酸ベタメタゾンナトリウム12mg)を2日間投与した.27週4日,経腟超音波カラードップラー法で内子宮口付近に血流像と,凝血塊と考えられるecho free spaceを認め,前置血管の存在が疑われた.その後止血したため,30週より自己血貯血を開始し,37週で帝王切開術施行の予定とした.しかしながら34週0日大量の子宮出血と胎児心拍モニターで胎児心拍低下を認めたために緊急帝王切開術施行.児は2208gの女児,Apgar score(1’→5’)2→7でNICU入院となった.出生直後の児のヘモグロビン値は12.0g/dlと貧血を示し,突然の大量性器出血と児心音低下を認めたことも,本症例が前置血管であることを示唆すると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 145-145, 2006


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